人類進化の歴史を巡る Neanderthal ネアンデルタール 10/24

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ネアンデルタール人の骨が発見された地、Neanderthalネアンデルタールは
デュッセルドルフ中央駅から近郊電車のS28番で約15分の距離にあります。
ネアンデルタール駅から徒歩10分ほどの採掘地で1856年夏に石工により発見されました。
今秋、世界のビッグニュースとなったチリのThe Mine同様、ドイツのMineも人類進化の歴史を知る上でビッグニュースを発信したところです。
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ネアンデルタールを通るS28の電車は、2両編成。無人駅の周りまで景勝地らしく森が広がっています。











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線路沿いに戻るような形で看板に従って山道を下っていくと5分ほどで、ネアンデルタール博物館につきます。






















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博物館から、小川に沿った散策コースがあり、骨の発見現場、石器時代工房をつないでいます。











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散策コースは、Art Trailとなっており、ネアンデルタール人を模した石像や冒頭写真のアイアンワークから始まる1.2kmの道のりです。





















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後で行った博物館の解説によると、風光明媚なこの地は、多くの画家や採石業者を惹き付けたようですが、石炭採掘のために、台無しになるところだったそうです。





















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しかし、1921年に自然景勝地区として指定されたため、希少動植物の生息地となっています。












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昨日に続き今日も、山中らしく、時折雨がぱらつくことがありましたが、基本的には快晴。






















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木漏れ陽と鳥のさえずりが心地好い中で、アートを楽しみながら散策しました。






















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骨の発掘現場は、アート散策コースとは別のコース上にあります。
骨の発見後も、キリスト教の受胎論が大勢を占めていた当時のドイツでは、人類進化の歴史を調べることは、あるドイツ人教授の強い拒絶により長いことタブーとなっていたそうです。
1997年と2000年の発掘調査によって新たな発見がなされたのを機に、博物館や散策コースなどが整備されたというのは、ずいぶん最近のことであるように思います。













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発掘現場の入り口からの道の上には、人類進化の長さを歩きながら体験する石が刻まれています。





















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2000年が終わりのその場所に立ったときに、20年が15cmで刻まれていることを知ったとき、いかに人類が誕生してから時間が経っているのかということを改めて実感しました。



















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「1989年 携帯電話が誕生」など20世紀の発明の歴史が刻まれています。
ネアンデルタール人の生きていた石器時代に、石を使って槍など人類が生き延びていくための「道具」をつくり出したときから、人類が発明したものは、人々の生活を都度大きく変化させていっていますね。
手袋と雨にぬれた靴の跡で、長さを示してみました。




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ここで採掘されたライムストーンを使ったオブジェの60cm下に、発掘された表層部分があるそうです。












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いくつかの上にも、ドイツ語と英語で解説が刻まれています。













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1997年の発掘調査による発見に伴い竣工したネアンデルタール博物館は、1993年春の告知で130以上のドイツ人、世界中の建築家が集まったコンペの結果選ばれた、Professor Günter Zamp Kelp, Julius Krauss and Arno Brandlhuberにより設計された建物です。






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外観にも表れている、進化論を象徴したらせん状のスロープをのぼりながら展示を観ていきます。























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中央には階段があり、トップライトから光が差し込んでいます。
帰りに、この階段をまっすぐおりると、ミュージアムショップにつくという設計。
シンプルですが、よく考えられています。




















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イヤホンを展示ケースにさすと英語もしくはドイツ語で解説を聞く事ができますが、適度な入場者数のドイツならでは。
趣向を凝らした展示は、人類進化の歴史にとどまらず、生活に関わる広い範囲にわたり、興味深く観る事ができました。








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発掘体験のできる砂場は、子供たちに人気でした。












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展示を見終わるスロープの最後はカフェテリアになっていて、イタリアンの軽食もとることができます。
ホットチョコレートを飲んだ後に撮影したのが閉館前の片付け時なので、机が並んでいませんが、窓からは発掘現場の方向を眺められます。








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と同時に、進化を呼び込む口であるとか。外から見ると、突き出た感じなのは、今後も人類が進化していくことを象徴しているのを読み取ることができます。

ちなみに、外装に使われているプロフィリットガラスは、Japanese glassと解説されていました。

建築にとどまらず、これからも多くの発明がされていくと思いますが、地球環境を含め、どのように変わっていくのでしょうね。
ワクワクする1日でした。

コメント(4)

外構ふくめていちいちがよくできてますねえ。散策路は写真で見る限り武蔵野あたりの公園のよう。実際は植生は日本と違うなあと感じるほどなのでしょうか。

少し前に、ネアンデルタールがデュッセルの近くだと知って、とても気になっていました。ブログupうれしいです。
スロープを登りきったところにカフェテリアがあるんだよね?帰りはまた展示エリアを通り抜けて出口に向かうのかな??カフェの天井から吊られている照明が、ガラス窓に映っていい感じだねぇ。

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