
運河沿いや路地裏の細い道を楽しみながら歩いて向かいました。
快晴の昨日とうってかわってあいにくの雨でしたが、気温は高め。
傘をさしながら、パビリオンを回りました。
25組の作家と29カ国の展示作品だけでなく、カルロ・スカルパなど、有名建築家が設計したパビリオン自体も楽しめる会場です。

しかし、そうそうたる顔ぶれによる建築群のあるこの会場は、ビエンナーレの期間中しか訪問できないところです。
各国の展示の中で一番興味深かったオランダ館は、1954年に建てられたトーマス・リートフェルドの設計。
未使用物件の有効利用をテーマにした展示で、この建物自体も会期中以外に使用されていないことを指摘しています。
圧巻なのは、建物の中に入ると一面の青い天井。
階段をあがって2階に行くと、青のスタイロでつくられた模型で埋め尽くされているのがわかります。これらは、オランダ内の空きのある建物で、置かれた「作品解説」となる本には個々の細かいデーターが書かれています。
高い天井のあるレベルに張ったワイヤーの上に並べられた模型。
無料でもらえるリーフレットの中身、グラフィックデザイン諸々、建築事務所や各国の展示の中でも郡を抜いていました。
これは、2階の模型と反対側の壁に張られたワイヤーワークで、建築に関する「透明性」など単語が書かれています。
ベルギー館の展示も好感度の高いものでした。
建築や内装の一部として使われていたものを「作品」として展示しています。
手すりや床の下地材なども、少し形をかえて展示するだけで、アート作品のごとく。
右端のものは、大学の階段型教室に多い固定の長椅子を縦に配置しています。
これは、床に使われるタイルカーペットですが、すり減ったり、しみなどの汚れで変色したもの、新しいものを混ぜると抽象画のようです。
傷など、使い込んだ人の痕跡がわかるところが、今回のテーマである人と建物の関係を示唆していて面白いと思います。
気になる日本館は、新陳代謝を続ける東京をテーマに「東京メタボライジング」
パビリオンの下からのぞける巨大な模型は行列ができていました。
パビリオンの中に入ると、その模型の地上部分を見る事ができます。
12世紀の貴族の館だったところがホテルになるなどかわりなく続いているヴェニスと、50年60年でも建て替えられてしまう日本との大きな違いを感じました。
展示されている作家、国の数はさほどアルセナーレの会場とかわりないのですが、圧倒的に文字数が増えて密度が濃くなっているこちらの会場は見るのにも時間を要しました。
雨天で外のベンチなどが使えない今日は、建物内のカフェやレストラン、休憩用の椅子が混み合いましたが、途中軽食をとるなどして、18時ぎりぎりまで堪能しました。
そして、今日は、20時にリアルト橋のてっぺんでヴェニス在住5年の友人と待ち合わせ。中学から大学まで同じの彼女とは、10年ぶり。
リアルト橋から近くの、彼女が飲みによく行っているという雰囲気のいいオラトリアで、久々の再会を存分に楽しみました。
また次回は、デュッセルドルフとカーニバルの時期のヴェニスで会う事を約束して別れました。
違和感なく時間と場所の感覚がずれるのは、ヴェニスの古い街のおかげでしょうか。
イタリアは暖かいのかと思ったら結構寒そうですね。
イタリア人はみんなベネトンカラーみたいなカラフルな服装なのかなと勝手に思ってました。
案外地味ですね。
これは、面白いですね。
貴重な情報ありがとうございます。
専門が違う事もあり、
ヴェネチアビエンナーレと言うイベントは、知りませんでした。
町と展示がなんとも調和している様に見えるのがさすがですね。
石器ぃさん ドイツに比べると気温は高め。最高気温が18℃で最低気温が13℃といった感じだったので、デュッセルドルフの最高気温よりも、最低気温が高いことになります。冬仕度ではありましたが、意外とあたたかく感じました。地元の人よりも観光客が圧倒的に多いので、国籍はさまざまですが、確かに色は渋めですね。yukos
M100さん 今年は建築がテーマでしたが、2年ごとに演劇だったり映画だったりとかわります。時期もずれるので、この留学のタイミングで行けた事はラッキーでした。yukos