
1999年まで西ドイツの首都だったとは思えないくらい、こじんまりとした街です。
ベートーベンの生誕の地、そして、R.シューマンと妻クララが晩年に住み、お墓のあるところでもあります。
ベートーベンの像が建つミュンスター広場を曲がったツーリストインフォメーションでもらった、ベートーベンの足跡をたどる地図を片手に、歩きました。
街中は1km四方ほどの範囲にまとまったショッピングストリートがあります。車が通らずゆったりとウィンドウショッピングしながら歩きました。
ちょうど市庁舎前にあるマルクト広場では、青果品や花を売った市場が開かれていました。
その中心街の一角に、ベートーベンが生まれ、ウィーンに移る22歳までの間住んでいた家があります。
中庭前の黄色の家が生家。ぎしぎしと音をたてる木の床で、小さく分けられた部屋を巡ると、直筆の楽譜や、彼が使用していた楽器などの遺品を観る事ができます。
ピアノの象牙製の白鍵は、彼のフォルティシモの曲を想い起させるように、指の跡にすり減っていました。
また、デスマスクを観た後の最後の展示室となる、3階の生誕の部屋には、白い大理石の胸像だけが置かれていて、室外から観ます。窓から入る光と背景に中庭の紅葉した木が見えて心地いい空間。ここで生まれたんだと、しみじみ眺めてきました。
館内の写真撮影が不可なので、ご紹介できないのが残念です。
次に訪れたのは、R.シューマンと妻クララの眠る旧墓地。ひときわ豪華な白い塔には、ヴァイオリンを弾く天使が2人います。この墓地には、著名な芸術家や学者の墓があり、ガイドツアーも行われているそうです。刻まれた文字を見ると、1700年代の終わりに生まれて1800年末に亡くなったなど古い年代のものが多いのですが、どのお墓にもきれいに花が植えられています。日本感覚の「お墓」というよりも、記念碑のような感じです。
冬時間となり、日が暮れるのが早くなりましたが、さらに、ボンの街から地下鉄と路面電車を乗り継いで、ボン近郊の街ケーニヒスヴィンターも訪れました。
ドイツのぶどう栽培の北限に位置し、「Drachenblutドラッヘンブルート(竜の血)」といわれているワインの産地です。
中世の叙事詩「ニーベルゲンの歌」に出てくる英雄ジークフリートが竜を退治し、その返り血を浴びて不死身になったという伝説の残るDrachenfeisドラッヘンフェルス(竜の岩山)に登山電車で登りました。
眼下にライン川と対岸のパノラマ。函館や六甲の夜景のように、またたく光を観るのはとても好きです。
今日の夕食は、自家製のビールが名物のビアレストラン Brauhaus Bonnschブラウハウスボンシュ
デュッセルドルフをはじめ、ケルンやボンのあるルール地方は、ローカルビールが名物で地元でしか飲めないビールが揃っています。ここでは、ボンシュ=ボンのビールを持つときの指のくぼみとカーブした形状のあるオリジナルグラスで飲みます。1杯4.5€で、他の街同様、空になると次のグラスが置かれます。
料理は、名物のRheinischer Sauerbraten ライニッシャー・ザウアーブラーテン。
赤ワインと酢につけ込んだ牛肉を焼いて煮込んだ伝統的な料理です。
ラズベリーソースののったりんごのコンポートも美味でした。
さらに今日は帰り路に、サプライズがありました。
ボンとデュッセルドルフのちょうど中間ほどにあるケルン駅前のライン川を渡る際に、花火が打ち上げられていました。
駅を出たてでゆっくりと走る橋の上から音ともに楽しむことのできた冬の花火です。
お土産にベートベンの家で購入した、ベートーベンの全交響曲のCDは、Leonard bernstein指揮のウィーン交響楽団によるもの。ニューイヤーコンサートで演奏される交響曲第9番が思わず浮かびました。
相変わらずのフットワーク!ベートーベンの生家にあるピアノ、見てみたいなぁ。夕食のビールを一気に飲んでますね。笑
こちらでは東京から同じくらいの距離の、千葉県土気や栃木県小山に美術館がopenしましたよ。残念なのは同じように見て廻れるほど町に魅力をみつけれらないことです。1日かけて楽しむにはもう少し足をのばさないといけないのよね。
色んな所に行けて楽しいようですね。
どうもピンと来ないんですが、ドイツ(と言うか西欧)の山って日本でいうとどんなイメージなんでしょうか?
アルプスのような山岳地帯のほかに六甲山みたいな山もあるんですか?
miwaさん 土気や小山の美術館、気になりますね。確かに、どんな小さな町にも素敵なところが多々あると1日ゆっくりできますよね。最後に飲むビールがおいしい訳です。yukos
石器ぃさん アルプスのような山岳のほかに、六甲山のような山もあります。まさに、今回のぼった山がそうです。円錐形の岩山。先日行ったネアンデルタールも、感覚的には、高尾山かな。yukos