デュッセルドルフ中央駅からRE特急に乗り、行きは1時間28分 26€、帰りは、経由地違いで1時間21分 22.6€のMünster ミュンスターへ行きました。
隣の席に座っているイタリア人Rが出た大学がここミュンスターにあり、彼からとても雰囲気のある町と聞いていたとおり、中世の香りのある町です。

中央駅前は、ほかのルール地方の町がそうであるように近代的なビルが建ち並んでいます。
歩行者天国になっているショッピングストリートには、購入した1997年から2007年までのミュンスターの建築を載せた本にはまだ載っていない新しいショッピングセンターもあります。
ここの周りは、ほかにも低層の新しい建築が並んでいて、インテリアショップやカフェ、ブティックが入っています。
土曜日の今日は、買い物客で賑わっているショッピングストリートを、サンタクロースの格好をした、銀行Sparkasseの行員が練り歩いていました。
Altstadt旧市街の中心へ入っていくと、妻側の壁が段々の形状でせり上がっている、ミュンスターの特徴的な中世の街並が広がっています。
この雰囲気のあるPrinzipalmarktプリンツィパルマルクトと呼ばれる通りに面して、写真左側のRathaus市庁舎があります。
1階右奥には、ツーリストインフォメーションのカウンターがあります。中世の騎士の剣や鎧などが飾られていて、他の町のツーリストインフォメーションとは、時代が異なる感覚を受けます。
このカウンターで1.5€のチケットを購入すると入ることができるのが、奥にある Friedenssaal 平和の間です。
1618年から1648年に行われた三十年戦争の和平条約、"Westfälischer Frieden"ウェストファリア条約が1648年10月24日に調印された場所です。この講和会議は、初の多国間による国際会議で、スイスとオランダの独立などが承認されました。
ちなみに、"ウェストファリア"は英語読みで、現地の読みは、地方の名称"ヴェストファーレン"になります。
ほとんどガイドブックに情報が載っていない中で、同じ通りにある雰囲気のあるビアレストランに入ってみました。
デュッセルドルフやケルンを含むルール地方は、ローカルビール天国と呼ばれていて、現地の名産料理も合わせて食べることができるので、はずれがありません。
ここも、次から次へと地元の人、観光客ともに入って来て常に満席の状態。遅めの昼食に、運良くいい席に座ることができ、ボリュームたっぷりの肉料理をアルトビアとともに堪能しました。
また、13世紀に建てられたゴシック様式の大聖堂も、ミュンスターの観光には欠かせない場所です。
面している広場では、生鮮食品などのマーケットが開かれています。夕方にこの聖堂に向かう頃には、片付けるところで、広場を清掃する車が巡回していました。
大聖堂の中のステンドグラスの模様は、よくある分かりやすい宗教画風のほかに、幾何学的で彩りが美しいものが多々並んでありました。
中にある天文時計も必見。
上部にあるグロッケンシュビールは、平日12時、日曜日と祝日は、12時半に動くそうです。
そして、お決まりのクリスマスマーケット。
昼間よりもさらに、地元の人たちが集まって来て、賑わっていました。
中世の雰囲気の中でのクリスマスマーケットはさらに気分を高めてくれました。
ここ数ヶ月前から中野京子の『怖い絵』シリーズをきっかけに世界史をお勉強し始めた私。この8枚目の写真、Wikipediaにも載ってるヘラルド・テル・ボルフの絵のまさにその舞台となった部屋ですね。
http://art.pro.tok2.com/T/TerBorch/v007.htm
神聖ローマ帝国の瓦解の始まり、今のドイツ人にローマの末裔としての自負って見受けられるのかな。あるいは「第三帝国」のこともあるからタブーなのかしら。
アラキさん 改めて世界史をひも解くと面白いですよね。このヘラルド・テル・ポルフの絵は、平和の間に入るチケットを購入した際にもらったパンフレットにも見開きで載っています。神聖ローマ帝国が形骸化したといわれている条約。ドイツ人は、イタリア人の陽気さに憧れていると、よくジョークでいわれるようですが、末裔という感覚は果たして???唯一、日本のバイバイに相当して、Ciao!と帰り際にいうことくらいかしら。今日この平和の間の話をしたら、即1648年という年が出て、フランスがヨーロッパ随一の大国となったなど歴史上の話が詳しいのはさすがと思いましたが。yukos