ベルリン2日目 12/29

| コメント(0)
1229top.gif

今日のメインイベントは、世界でも屈指のベルリンフィルハーモニーによるニューイヤーコンサート。事務所の広報S嬢がとってくれた貴重なチケットです。
今回のベルリンの主たる目的は、このコンサートと大晦日に開かれる彼女の家でのニューイヤーパーティーに出ることで、なかなか入手できないこのコンサートを心待ちにしていました。
デュッセルドルフに急遽仕事で戻った彼女と出かける18時に家で合流するまでをベルリン探索して過ごしました。この日の気温は−20℃の予報通り凍るというか顔が「痛い」という感じでした。

12291.gif
まず向かったのは、歩いていけるZoo garten駅近くのカイザー・ヴィルヘルム記念教会。
1888年に死去したヴィルヘルム皇帝のために19世紀末に建てられたネオロマネスク様式の教会ですが、1943年の空襲の際に破壊されたまま、戦争の悲惨さを伝えるためにモニュメントとして修復されずにその姿をとどめています。
しかし、雪から護るためか、外部は囲いがされていて遠くから見るとハリボテの建物に見えなくもないような。。。
ちょうどその前の広場では、23日にデュッセルドルフでは終了したクリスマスマーケットが、年末年始に大量に訪れる観光客を見込んで1月6日まで開かれていました。







12292.gif
外部のはりぼてはさておき、中に入ると、金色に光る豪華絢爛なモザイクタイルで天井が埋め尽くされ、内側から戦災でえぐられた傷跡も見る事ができました。
破壊されたままの姿をとどめておくのにも、それが壊れて崩落しないようにするためには、毎年多大なメンテナンス料がかかるとのこと。各地の教会でそのメンテナンス料を賄うための寄付を募っています。ここも入場料は無料ですが、気持ち程度の入場料を寄進箱に入れてきました。












12293.gif

そして、ここのもうひとつの見物は、この破壊された教会の横に建つ新しい八角形の教会です。
青を基調とした幾何学模様の集合のステンドグラスに圧倒されます。
昼間は外の光で内側がこの写真のように青く、夜は、外側から見たときに青い塔になります。
ちょうどパイプオルガンの調律のために、数々の曲を演奏していたので、この荘厳な雰囲気の中でなんとも素晴らしい時間を過ごす事ができました。












12296.gif
そして次は、100番の市バスに乗り、ベルリン大聖堂に。
右側背後にテレビ塔があります。











12294.gif
年末年始は、あちこちの教会でジルベスターコンサート(大晦日)やニューイヤーコンサートが開かれるため、その練習をちょうど行っていました。
カイザー・ヴィルヘルム教会に続き、ここでも弦楽奏の演奏を長いこと聴いていました。
演奏会に行く機会は多くても、このように練習風景に居合わせることはめったにないので、楽器毎のパート別の演奏や、指示など興味深く聴きました。













12297.gif
凍てつく寒さの中、小さい川は凍っているし、そこそこの幅がある川も氷が流れています。
夏の写真を見ると素敵なカフェや広場で多くの人が憩うこのシュプレー川の中州には5つの博物館が集まっているため、"博物館の島"と呼ばれており、世界遺産に登録されています。
大聖堂の背後、シュプレー川を渡る橋のたもとにあるDDRミュージアムへ行きました。
DDRとは、東ドイツのドイツ語での略称。
青いネオンサインが目印です。













12298.gif

ここでは、東ドイツの市民の生活を垣間見る事ができるよう、市民の居間を再現している部屋があったり、引き出しを開けて数々の暮らしの中で使用されていた日用品を手にとってみることができます。
東ドイツの名車Travantトラヴァントも置いてあり、実際に運転席や助手席に座って写真を撮ることができます。
映画「グッバイ・レーニン」で東ドイツのプロダクトデザインにスポットがあたりましたが、オストロジーと呼ばれる東ドイツ時代を懐かしむのがよく理解できます。

ミュージアムショップで、トラヴァントの特集のDVDを購入しました。







12299.gif
たっぷり歩いて体も冷えきったところで家に戻り、コンサート用におめかしして、18時に家を出ました。深い雪なので、防水のブーツをはいていき、クローク前でドレスアップ用に履き替えて預けました。
ホワイエでまず休憩時間のシャンパンをオーダーした後、白ワインを飲みながら、S嬢の友達2人を待ちました。






29日から31日までの3日間行われるこのコンサートは完売。
日本からもこのコンサートにくるためのツアーが組まれていて、多くのツアー客がきていました。
新しくコンサートマスターに若冠31歳の樫本大進氏が就任したばかり。世界で名だたる当団で日本人としては2人目のコンサートマスターという栄光に加え、当初小澤征壽が指揮する予定だったようですが、病気のためGustavo Dudamelに変更。
メゾソプラノのElina Garacaとベルリンフィルハーモニーにより
Hector Brlioz : Le Canaval romain
                      La Damnation de Faust
Camille Saint-Saens: Samson et Dalila
Georges Bizet: Carmen
Manuel de Falla: El sombrero de tres picos

コンサート納めにふさわしい素敵な演奏でした。
その余韻を楽しむべく、コンサート後に彼女のアパートの近くにあるおいしくて雰囲気のあるイタリアンレストランでワインとパスタを堪能した後、部屋に戻りました。


コメントする





www.flickr.com
yuko-s' items Go to yuko-s' photostream



visited 46 states (20.4%)
Create your own visited map of The World