ベルリン3日目 12/30

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ベルリンは、壁崩壊に続き東西ドイツの統一という、教科書に載る近年の歴史の中では非常に大きい出来事が起きた現場です。それ故に、関連する博物館が多々あります。
また壁崩壊・東側諸国の民主化と同様に、ユダヤ人虐殺についても、記憶から忘れ去られないように、非常に重きが置かれています。ドイツの歴史上欠かせない2つをじっくり見る1日となりました。

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空港に着いたときから市バス、トラム、地下鉄が乗り放題になるお得な7日券を駆使し、今日も「観光市バス」の100番に乗り、まず、森鴎外の「舞姫」の出会いの舞台となったマリエン教会に行きました。



















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奥に建つ赤レンガの建物がベルリン市庁舎で通称「赤の市庁舎」と呼ばれています。
この赤の市庁舎からシュプレー川の間に広がる地区は、いわばベルリン発祥の地で、この辺りを中心にベルリンは発展してきたそうです。


















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マリエン教会のすぐ横には、ベルリンのシンボルともいうべき、テレビ塔が建っています。
連日の雪で空が霞み、受付に行くものの、よく見えないから、機会を改めたほうがいいと言われたまま、今回は昇ることが結局できませんでした。
夏の天気のいい日に再トライします。
















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このテレビ塔周辺、アレキサンダープラッツ駅の周りは、mitteミッテと呼ばれる東ドイツ側の地域で、東ドイツの雰囲気を残しながらおしゃれなレストラン・カフェ・お店やクラブ等が集まっています。



















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テレビ塔とマリエン教会の通りを挟んだちょうど反対側のいかにも東ドイツ的な建物の1.2階がショッピングアーケードになっていたので入ってみました。










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ガイドブックにも載っていない冴えない感じの看板がついただけの小さなアーケードなのですが、これが大当たり。
掘り出し物の多いアンティークショップ、昔からのボタンや布を扱っている手芸品屋のほか、1階に東ドイツのレトロなプロダクトデザインが展示されていて、そこに貼られた案内通り、2階にあるOstpaketというお店に行ってみると、そこは、すべて東ドイツの製品が置かれているスーパーマーケットのようなお店でした。
プラスチック製のデザインのよいものや、掃除用具など日用品から食料品などそのままデザインを同じで生産し続けて売られているものばかり。中には、当時のおもちゃの箱を集めたものなども数量限定で売られていました。鶏の形をした東ドイツデザインで有名なエッグスタンドは色の数も15色ほど。お土産選びに困らない名店の発見に嬉しくなりました。


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その後、ウンター・デン・リンデン沿いにフリードリッヒ通りまでバスで戻り、そこから歩いて、チェックポイントチャーリーへ行きました。
数々のドラマが生まれたこの場所までの通りは、多くの観光客が通ることから、写真のパリのデパート:ギャラリー・ラファイエットを始め、スターバックス、有名ブランドなどいわゆる「西側諸国」を象徴するようなお店が連なっています。



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チェックポイントチャーリー周辺も、当時の壁に挟まれたところは多くの人が亡くなり十字架が建っていたところで空き地となったままではありましたが、すぐ横にマクドナルドがあります。
右側のガラスの建物は、壁博物館になっていて、東西分裂時代に、東側から車を改造したり、地下にトンネルを掘って西側へ亡命を計った人たちの様子や、失敗に終わり亡くなった人たちのことなどが写真等で展示されています。そして、今なおロシアで自由を奪われている石油会社のYUKOSのCEOの様子を伝える展示も多くの壁を使い展示されていました。
また、このすぐ近くの壁の歴史を描いた連なるパネルの前から東ドイツ車のTravantを有料レンタルできるサービスがあり、ちょうど戻ってくる車に遭遇しました。




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鉄の入手ができない時代に、東ドイツの英知を集めて紙から強固なボディーをつくり、壁崩壊後には東ドイツの人たちが、その過去を忘れたいがためにゴミ箱に捨てられていたり、1ユーロで売られたという車です。しかし、その愛らしいデザインと特殊な製法から西側でコアなファンを多く集め、今でもファンクラブがある車です。





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壁博物館から歩いて15分ほどのところには、ダニエル・リベスキンド設計のユダヤ博物館があります。ジグサグに折れ曲がった通路や細くてまるでヒビが入ったような隙間のような窓。ユダヤの2000年に亘る歴史をドイツ語と英語の併記で展示されています。








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高い吹き抜けになっている空間の床に敷き詰められた鉄製の顔。この上を歩くと、キンキンとまるで人々が叫んでいるかのような音がし、上部からの限られた光とともに、ユダヤ人の歴史を暗示させます。
ほかにも、ほぼ暗闇で、ほんの一筋だけの光がわずかに上部からこぼれる部屋は、外の寒さをそのまま引き込み、体が凍るだけでなく、ぞっと気持ちも凍る空間でした。













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夜は、S嬢と近くのイタリアンで軽めに夕食をとった後、歩いていける22時からのジャズライブへ行きました。
洒落たお店やレストランが住宅街にぽつぽつとある中の一つ、A TRANE。
クリスマススペシャルの The cry of jazz feat John Tchicaiでサックスとピアノ、ベース、ドラム。(写真は始まる前です)
今日もS嬢の友達兄妹と合流して24時頃までライブを楽しんだ後、アパートに戻ってから、酔い冷ましを兼ねて、翌日のパーティーのために、クリスマスツリーに飾りを大量に追加しました。

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