
エッセンは、デュッセルドルフを含む、重工業地帯のRuhrルール地方の中でも、他のいくつかの街同様、炭鉱があった街として知られています。
また、このルール地方は、昨年、優れた芸術文化都市として表彰されています。
広大な敷地の中の美術館や建物を一度に見終えることができず、今日は、写真展の行われているRuhr Museumをじっくり堪能してきました。

エッセン中央駅からは、地下のトラム乗り場から107番に乗って16分。
敷地正面の入り口前の"Zollverein"で降ります。
この中央駅のトラムのホームも、炭鉱場のイルミネーションや鉄鋼を彷彿させるデザインが用いられています。
トラムの停留場からも見える、シンボルの高いタワー。
鉄鋼の赤錆色には、青い空がよく合います。
端正な、ドイツ工業デザインらしさが際立つ建物に、訪れた多くの人たちがカメラを向けていました。
アトリエやショップ、カフェ、レストランなど、さまざまな施設が広大な敷地に点在しているのですが、このRuhr Museumは、燃える炭を思い起させるオレンジ色の長いエスカレーターに乗って、24mレベルの入り口まで上がります。
そして、入り口から炭鉱労働者:Minerが潜って行くように、各展示のある21m、17m、12mのレベルまで、暗闇の中でオレンジ色に光る階段を下っていきます。
お目当ての写真展に加えて、同じ16日までの、モノクロの写真展が行われていたほか、ルール地方の文化、暮らしぶり、建築、風景などを写真や製品で紹介した常設展を観ました。
街が大きく形成された1890年頃に、均一につくられた住宅の写真は、2008年撮影。窓の形やドアの形状、そして壁の色が改装されて、全く様相の異なるものになっています。
炭鉱に関係した"時間"がテーマーのギャラリーでは、好きなアーチストの"イブ・クラインブルー"が「世界で最も現代的な劇場」に用いられたとして、作品と一緒に紹介されていました。
休憩した24mのカフェからは、採掘した鉱石が引き上げられる長いスロープの建物が見えます。
鉱石にかわり、長いエスカレーターに乗って地上からあがる人。
炭鉱の街は、文化の街に生まれ変わったことを示唆していて、コンセプチュアルですね。
手前にある鉱石のスロープ下をくぐっていくのですが、垂直に交じっています。
19時が閉館のため、22時頃まで明るい夏には見る事ができなかったライトアップされた夜景も雰囲気があります。
次回は、同じ敷地にあり、評価の高いデザインアワードを設けていることで知られる、red dot design museumを訪れたいと思います。
ドイツの石炭は粘結炭で、これが高炉でコークスとして燃やされ優良な鉄鋼が生産されたと記憶しています。
写真には大きな穴は出てこないので、露天掘りではなく日本やチリのようにモグラのように穴を掘って採掘したんでしょうか?
そうするとボタ山があると思うのですが、そこにもありますか?
僕は20世紀末に、筑豊炭田までボタ山を見に行きましたが、もう緑に覆われていたのか教科書等で見たボタ山は残念ながら見ることは出来ませんでした。
ある人に聞いたんですが、ドイツ人は過去の(不利な?負の遺産)歴史は存在を捨て去ると聞いたことがあります(日本人と似ている?)。
ベンツが問題を起こしたことも、まるで無かったことのように振舞うと、当時提携していたM社の人が言っていたと、伝聞を聞いたことがあります。
この風土があって、1985年のバイツゼッカー大統領の演説「過去に対して目を閉ざすものは未来に対して盲目であり、過去を振り返ることは未来に対して責任を持つことだ。」に繋がっているようにも思えます。
ボタ山が負の遺産とは思いませんが、どうなっているのか気になります。
軍艦がリノベされて再出発!!
ビックリだよ。
http://www.realrole.jp/gunkan/
かつての姿を知っているので、なんか別の物件に見えるよ。
チェックしてみてね。マホコには連絡済みだよ。
石器ぃさん この場所が、緑の山に囲われた丘陵地帯にあるかのように思っていましたが、これがまさに”ぼた山”なのでしょうね。風景になっています。チリのように穴を掘って採掘していたようです。yukos
yucotさん 見ました!本当に、見違えますね。元軍艦マンションの住人である、IA事務所のドイツ人UにもURLを送りました。(彼もこのブログを読んでくれています。)彼女たちが実践していた生活が、そのまま商品化された感じですよね。残念ながらお披露目に行く事ができませんが、もしイベントに行かれるようだったら、報告楽しみにしてます。yukos