
このところ、街なかの至るところで見ることができる黄色の花、レンギョウ。
モクセイ科で寒さに強いこの花は、日本でも3月中旬から4月に開花期を迎えます。
日本の多くでみかけるツツジやジンチョウゲのように、アパートのある通りの玄関前にも、バルコニーから見える中庭にも、見渡してみると、街路樹並みに植えられています。
調べてみると、漢方薬としても利用されているそうです。
ドイツ語では Forsythie
英語では、黄色の花を鈴に見立てて、Golden Bell
原産地である中国では、レンギョウは別種のオトギリソウ科の「巴草」だったのが、渡来したときに誤用されたのがそのまま定着して、レンギョウと呼ばれているそうです。中国の表記は「黄寿丹」
言語は異なれど、花の名前から得られるイメージも、いずれも春の始めにふさわしく希望に満ちたものですね。
花言葉は、「希望」「かなえられた希望」「集中力」です。
今日のほぼ未明に読み終えた『朗読者(Der Vorleser )』。
(以下ネタバレ)
獄中からハンナ(入所前は文盲)が出した手紙に「中庭ではもうレンギョウが咲いています。」とありました。
まったく花を知らないぼくはレンギョウとはどんな花だろう、
と思っていたのですが、なんというタイミング。
こうゆうことよくあります。
それにしてもこの花の姿かたちと花言葉。
登場人物の心情を捉え損なうところだったかも知れません。
アラキさん タイミングよくってありますよね。ドイツの長くてグレー色の冬の後に、春の到来を告げるレンギョウの花は、希望を与えます。彼女の心情が今では、よく理解できます。yukos