
アウグストゥスブルグ城は、1725〜1768年に建てられたケルン大司教、クレメンスの城館で、鷹狩りに使われたファルケンルスト城(左の写真)とともに世界遺産に登録されています。
他の多くの城同様、整備された庭園と森が広がっています。
アウグストゥスブルグ城内は、ガイドツアーによる見学が可能で、残念ながら写真撮影ができないので、壮麗な内観をご紹介できませんが、一見の価値があります。
特に興味深かったのは、飾られた絵画から当時の生活習慣を垣間見えたことです。
理想的とされた37cmのウエストにするため、きつく締められたコルセットで呼吸がきつくなり、頭痛がするのをこめかみにミントオイルを塗ったコイン大の黒いパッチを貼りしのいだ絵画。黒いパッチは巨大な"ほくろ"のように見えて、ガイドを聞いて「37cm」という数字とともに、アロマオイルを使用していたことに驚きました。
また、鷹狩りとは、鷹に青サギをキャッチさせた瞬間に両者を離し、青サギの脚には狩った人の名前と日付を記したリングを取り付けて放し、鷹には褒美の餌をあげて、流血を見ないスポーツであり、忍耐・洞察力・判断力を求められたそうです。そのため、君主としての素養に通じるものがあり、それを鍛えるために行われていたというのも面白く聴きました。
敷地の横では、電車が轟音をたてて通り過ぎていきます。しかし、この広大な敷地内に続く並木道を歩いていると鳥のさえずりが心地好く、快晴ではありませんでしたが、気温も14℃まで上がっていたので、多くの人が散歩していました。
森の中で、さまざまな花が群生していて開いているのを見る度に、足を止めて撮影しました。
城の敷地横にあった教会の庭には、河津桜に似た桜が咲いていました。
城内をたっぷり散歩した後に、隣接したMax Ernstマックス・エルンスト美術館へ行きました。
この地ブリュールで生まれ、その後ボン、ケルン、パリ、ニューヨークと居住地を移動した彼の作品が充実しています。
特にプリミティブな、丸みを帯びた彫刻からは、ほのぼのとした雰囲気があり癒されました。
ドイツ国内の世界遺産については、数えてみたら、訪れたのは若干6ヶ所のみ。
帰国まで残すところ5ヶ月の間の計画をたてていかないと、、、と考えながらのショートトリップとなりました。
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