
先日ご紹介した、デュッセルドルフ交響楽団の呼びかけにより、ケルン交響楽団、デュッセルドルフ、ケルンそれぞれの合唱団が加わり、佐渡裕氏の指揮によるベートーベンの第9交響曲が演目です。
演奏前にまず、デュッセルドルフ市長と、デュッセルドルフ日本国総領事からそれぞれドイツ語での挨拶がありました。

入場時に配布されたリーフレットには、デュッセルドルフ交響楽団と、佐渡氏の挨拶文がドイツ語と日本語で刷られています。
「Deine Zauber あなたの不思議な力」によって
「alle Menschen werden Brüder 全ての人が兄弟になる」
と謳われた第9は、満身の想いがこもっていて、心にしみました。
最後の音が響き渡ったあと、一瞬しんと静まりかえり、演奏者が起立したのを合図に、観客席に座っている私たちも全員起立して、1分間黙祷しました。
そして、その黙祷後に、満席の観客席で全員が起立したまま、長いこと大拍手が鳴り止みませんでした。
それは、このコンサートでの素晴らしい演奏への賞賛とともに、チャリティーコンサートとして無償で演奏した彼らへの敬意の表れだったと思います。
1階のホワイエでいつもはCDが売られているカウンターは、ドイツ赤十字の義捐金を募る場となっており、多くの担当者が抱えている箱は、高額紙幣であっという間に埋まっていきました。あれほどに、紙幣を箱の溝になっている口から入れるときに力を要した経験は初めてです。
そして、事務所の広報のSが、ドイツ赤十字を通して、義捐金を呼びかけるアクションを起こしてくれました。
http://www.drk.de/spenden/spendenaktionen?hptitle=japanese-identities
「Solidaritäts ソリダリテート 連帯」という言葉を思わずにはいられません。
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