
ハンガリーの首都ブダペストはドナウ川をはさんで、西側がブダ地区、東側はペスト地区と呼ばれています。
その異なる景観を確かめに、町を一望することができる、ゲッレールトの丘へ上ることが今日のハイライトです。

まずは、上る前に、街中のお店が開いている間に少し散策してからと、一番のショッピングストリート、Vaciヴァーチ通りを歩いていくと、ガラス張りの建築物。そして、その前にあるヴルシュマルティ広場で、本の市場が開かれていました。ブダペスト中もしくはハンガリー中なのかの本屋さんがこぞって出店していて、必ず購入している古い写真集のほかにも魅力的な本を一時にして入手することができ、ほくほく顔でした。
重たい本を持参して丘を上るのは体力的にもきついので、一度ホテルに置いてから、対岸に渡るため自由橋へ向かいました。
ハンガリー独立に貢献したオーストリアのエルジェベート皇妃の名前のついた橋はそのまま名前が残っていますが、もともとフランツ・ヨージェフ皇帝の名のついたこの橋は、彼の不人気ぶりから、自由橋と名が変わったのだそうです。
ゲッレールトの丘の頂にあるしゅろの葉を掲げた女性像に向かって歩く道のりは、思った以上に長く、かつ28〜29℃の高温。鳥のさえずる中、
途中何度か休憩して、ようやくたどり着きました。
天高くしゅろの葉を掲げる女性像は、ツィタデッラ(要塞)の中にあり、1945年にナチス・ドイツから町を解放したソ連軍の慰霊碑として建てられたものです。
標高235mの高台。
眺めがよく、高気温とあって、上半身裸で、ビールを飲みながら堪能している2人組です。
かいた汗を流し、軽く筋肉痛になりそうな体を癒すために、このゲッレールトの丘の麓にある、ゲッレールト温泉に行きました。
1914〜1918年にかけてつくられた、ホテルの中にある温泉です。
10ヶ所の源泉から引かれた湯は、36℃と38℃。
この日は、男女別の浴場でしたが、大半の人は水着を着用していました。
ちなみにこの写真は、エントランスホール奥にある女神像です。
当然ながら浴場内の写真撮影はできません。
しかし、天蓋が開くようになっている室内プールは、エントランスホールから窓越しに撮影ができます。
20時の営業終了時間まで3時間ほどゆっくりしてから外に出ました。
デュッセルドルフよりも東側にあるブダペストの日没は、若干早め。
ちょうど自由橋を渡ってペスト側に戻る頃が夕焼けの美しい時間帯でした。
体が暖まりすっかり元気になったところで夕食にでかける際通った、ブダとペストの2つの町を初めて結んだ、くさり橋と王宮の夜景です。
ブダペストというと必ずといっていいほど写真が掲載される一番の観光スポット。
明日は、この王宮にのぼります。
ベルリンの壁崩壊直前でまだ東欧が秘密めいて妖しげな魅力さえ放っていた学生の頃、トーマスドルビーのこの曲を聞きながら街灯に青白く浮かぶこの街の夜を想像したりしていました。
http://www.youtube.com/watch?v=GAdK74gJe04
アラキさん 小説や映画など、東欧時代を舞台にした街のイメージからすると、確かに青白い光がぴったりですね。でも実際は、黄色みのある情緒豊かな夜の風景に、ここがかつて東欧であったこと、ニュースで想像していた街とはほど遠いことに気がつきます。yukos